「大人になる」とはなにか。1つのストーリーを、かつて子どもだった君へ。-若さはゆるやかに溶けて-

らしさを探すきっかけ

はじめに 「大人になる」ってなに??

みなさんは、人から「大人になれ」と言われたことがありますか?

僕はすごくたくさんあって、年を重ねるにつれて「もう大人でしょ」とか「大人になったね」なんて言われる機会が増えてきたように感じます。

でも、そういわれるたびに僕はちょうど二十歳になったばかりなのもあって「いやそもそも大人ってなんだ」と思ってしまうんです。よくわからない言葉を勝手に持ってこられて押し付けられても、、、なんて思ってしまいます。

みなさんはこんな気持ちを抱いたことがあるでしょうか??
みなさんの中には、そんなの全然意識していなかったひと、周りの言う大人をなんとなく雰囲気で受け止めた人、いろいろいると思います。
また、子どもの頃にただ漠然と「大人になりたい」もしくは「なりたくない」なんて思ってた人もいるかもしれません。

でも、よく考えてみると。「大人になる」って何でしょう。

大体中学生くらいから言われ始めるこの言葉、二十歳を超えたら大人だっていうのも釈然としないし、「大人になれ」って言っている大人が子どもみたいな間違いをしていることだってよくあります。

そうなると、大人と子どもの違いはなんだ??っていう疑問が出てくるし、これを考え始めるとどうしても「大人」って何だろうとか、あのころの輝き、十代の価値って何だったんだろう、青春ってなんだ??大人になって失くしちゃったものは?とか思い始めたりしちゃうわけです。

この記事では、そんな「大人になる」ことに思いを抱える、なんか納得いかないあなたにあるストーリーをご紹介します。
この記事を読んで「大人になる」ことについて何か発見があればなと思います。

あの頃のわたしたち

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拝啓、君へ

あの頃はいろんなことがわずらわしくて、まぶしくて、きれいだったね。

グラウンドを染める茜、廊下に落ちる影、眠たい朝とふてぶてしい校舎、笑い合う声。

あの時間は何より貴重だった。

それなのに、勝手に「受験」なんてものがやってきて、二度と会えないであろう彼らを尻目に、わたしたちは歩き方さえわからないまま走り始めた。

教室を染めていった灰色はいたるところに広がって、わたしたちの色を、放課後を奪っていった。

与えられた「答え」に向かって、一列に並んで走るわたしたちは、どこかおかしくて、苦しかった気がする。

きみは、自分が何なのかわからなくて、みんなと違うような気がして、怖くておびえてた。
怖かったからあえて強がったし、その裏でわけのわからないモヤモヤとずっと闘ってた。
そのモヤモヤはときにあの子たちへの軽蔑に変わったし、ときにはイライラに変わって家族にあたることもあった。

大人になる不安と期待がどろどろに溶け合って、どう歩けばいいのかわからなかったと思う。
わたしは大人になんてなりたくなかったし、勝手に「大人」なんてものを着せられるのが嫌だった。(お酒が飲めたり、狭いクラスに閉じ込められたりせずに、自由になれるのはいいな、なんてちょっぴり期待もしてたけど、笑)

がむしゃらに18歳を走ったわたしたちは、とにかく必死で、わけもわからず走り続けた。

ただ、きっと、もうすぐ何かが終わる。それだけはわかってた。

いまのわたしたち

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そんなこんなで18歳を走り抜けた私たちだけど、いまもそんなに変わってない気もする。

だけど確かに、私たちは少し歳をとった。
これを読んでいるきみはもう社会人かもしれないし、就活真っただ中の大学生かもしれない。

明けない夜、返ってこなかった返事、数々の出会いと孤独。
いろんなものを経験したからか、私たちはすこし「大人」になったみたい。
あの頃のわけのわからないエネルギーを若さと呼ぶなら、若さは、ゆるやかに溶けていくものなのかもって、最近は思う。
苦しいぐらいに燃え盛ってたあのモヤモヤは、今はもうわたしの中で小さく揺れてるだけだ。

きみも私も少しはかわってしまったし、やっぱりあの頃のわたしたちにはもう二度と戻れない。
あの予感は当たってたみたいで、少し自由になれたぶん、何かをすこし失った。そんな気がする。

でも、あの18歳は紛れもなくわたしたちのものだった。

私たちは日々変わっていき、失っていく。
それでも、大切な私たちの「あの頃」を抱きながら、
少しのさみしさを胸に、わたしは今日も歩いていく。

いまの私たちの前にはたくさんの世界が広がっている。まだ見ぬ出会いと別れだ。
もし君が今どこかに閉じ込められているなら、それはきみが今そこにいるだけで、あの頃と同じだ。
狭い教室に閉じ込められてたあの頃と。

おわりに 結局、大人と子どもの違いってなによ

いかがだったでしょうか。いきなりポエム!?なんてびっくりされた方もいるのではないでしょうか。前回はすこしややこしい記事を書いてしまったので、今回は特に教訓じみてない、読みやすくてエモいだけ(エモくないかもだけど)の文を書いてみました。
さて、冒頭で述べた「大人になる」ことへの疑問は少しは解消されたでしょうか??

大人たちも当たり前にこどもっぽい部分をもってて、失ったり得たりを繰り返して毎日闘ってます。
そうすると、じゃあやっぱり大人も子どもも同じじゃんって思われるかもしれません。
ここで、この問いへの僕自身としての立場を述べておくと、
「他人の決めた大人に縛られる必要は全くない。自分らしく生きていこう」です。

そんなもんでいいと思うんです。「大人」とか「子ども」って。

けれど、そうはいっても、やっぱり何か違いはあって、具体的にそれを知りたい気持ちもすごくわかる。

なので、上のスタンスを踏まえたうえで、あえて僕が思う「大人」と「こども」の違いをいうと

自分を赦し、そのうえで人のことを思いやれるかどうか。 
他の人を、さらに自分自身を大切にできるかどうか。

だと思います。

これができていない人はどんなに能力があっても、「子ども」なのではないかと思います。

みなさんの中で何か納得がいったり、考えることがあったでしょうか。
僕のスタンスはさっき言った通りです。大人とかこどもとかに囚われず、なりたいあなたを目指してもらえればと思います。

なにより、今回の記事をサラッと読んでもらって、「あの頃」を思い出してフフッてなってくれたらうれしいです。失ったものも大切にできたらいいですよね。

この記事があなたの「自分らしさ」の一助になれば幸いです。

今回の裏話

さて、今回の記事のきっかけになったのは、インスタです(ネタ切れじゃないですよ!)。
高校時代、あまり関わりの無かった子(たしか学校辞めちゃった子)がインスタのおすすめ欄に出てきて、今すごい楽しそうに暮らしてる様子だったり当時の苦しさみたいなものを見たらなんか書きたくなってました、笑。
あ、タイトルにもしている「ゆるやかに若さを溶かして」はこの曲から借りました!

はい、大好きです。これはTHE FIRST TAKEもあるのでぜひ!

あと、書いてて思ったんですけど、下の二つくらいの曲にめちゃめちゃ影響受けてます。

FNPはずるいですよね、音超かっけーのに歌詞もやばい。

GLIM SPANKYってアーティストの曲なんですけど、この曲は十代の80%以上を物語ってるんじゃないかと思います。

長々とお付き合いありがとうございました!今回はこのへんで失礼するとします。それではまた!

メディア部 たくと

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